エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
 そのおかげで自分は菜那としっかりとした接点を作ることができたのだ。


「もっと積極的にアピールしないと駄目か」


 多分、菜那は鈍感だ。なんとも思ってもいない女性をこう何度も抱きしめるはずがないのに。ましてやキスなんて好きな人の唇にしか触れたくない。


 蒼司はキュッと水を止め、スマートフォンを取りにソファーに戻った。カジハンドのホームページを開き、また予約を取る。もちろん堀川菜那指名で。


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