エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
「あっ……自分で持ちますので大丈夫です!」
慌てて手を伸ばすが蒼司に「いいですから」と腕を遮られてしまう。
「本当に、私の仕事ですのでっ」
「ん~、そうですか。じゃあ、そっちのと交換しましょうか」
指をさしたのは菜那の腕にかかっていた蒼司の傘とジャケットだった。
(交換するのなにも、これは宇賀谷様のなのに)
菜那は両手で傘とジャケットを持ち、蒼司の前に差し出した。
「あの日はありがとうございました。本当に何度お礼を言っても足りないくらいです。傘とジャケット、ありがとうございました」
「わざわざご丁寧にありがとうございます」
蒼司は嬉しそうに微笑むと傘とジャケットを片手で受け取る。
「じゃあ……」
買い物袋に菜那が手を伸ばすと蒼司はその手をスルーして歩き始めた。これでは全て蒼司が持っていることになる。菜那は歩き始めた蒼司の後を慌ててついていった。
慌てて手を伸ばすが蒼司に「いいですから」と腕を遮られてしまう。
「本当に、私の仕事ですのでっ」
「ん~、そうですか。じゃあ、そっちのと交換しましょうか」
指をさしたのは菜那の腕にかかっていた蒼司の傘とジャケットだった。
(交換するのなにも、これは宇賀谷様のなのに)
菜那は両手で傘とジャケットを持ち、蒼司の前に差し出した。
「あの日はありがとうございました。本当に何度お礼を言っても足りないくらいです。傘とジャケット、ありがとうございました」
「わざわざご丁寧にありがとうございます」
蒼司は嬉しそうに微笑むと傘とジャケットを片手で受け取る。
「じゃあ……」
買い物袋に菜那が手を伸ばすと蒼司はその手をスルーして歩き始めた。これでは全て蒼司が持っていることになる。菜那は歩き始めた蒼司の後を慌ててついていった。