偽恋人の恋愛事情



夕方になって、そろそろ雪音が帰ってくるかもしれないと思って

部屋を掃除して、ご飯の支度をした

一週間ぶりの2人のご飯


…早く帰ってこないかな


お前がいない家は、ひどくつまらないんだ


この一週間果てしなく時間が過ぎるのが遅かった

でもそれも今日までだ


…さっきまでのイライラは少しずつ消え、雪音を迎える準備をしていた



その時


雪音から連絡が入った



『本当にごめんなさい。必ず何かお詫びをします。だから助けてください』


…は?


血の気が引いた

雪音からのSOSは2度目だ


…嫌な予感がする


お見合い相手か?

何かされたのか?

無事なのか?


冷や汗が流れる

目の前が真っ暗になって雪音の返信を待った



『雪音さんとお見合いさせていただいたものです。ワケはまた話します。とにかく雪音さんをこのまま失いたくなければ来てください』


……そしてこれがきた


「…あ"?」


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