偽恋人の恋愛事情


「ったく…佐賀と俺は後からでもなんとでもなるし、雪音はもう少し危機感を持った方がいいってずっと言ってるのに…それに…」

ブツブツと文句を言っている楓くん


「ふ…」

思わず笑いがこぼれてしまった


「何笑ってんだよ」

「いや…愛されてるなと…」

「…雪音さん?何余裕ぶっこいてんのかな?俺は結構重いからね?」


え?

あれ


「ちょ、ちょっと待って楓くん?私の家こっちじゃない!」

「知ってる」


こっち楓くんの家行く道!

「大丈夫。夜までには帰す」

はっ!?


「かっかかか楓さん!?」

「品行方正…じゃないこと教えてあげるよ」

なっ!

「楓くん!」

「嫌?」


なっ

だからその聞き方ずるい!


「なっ…あぅ…」

「嫌じゃないみたいなので行きます」


ひえぇぇぇ!


「私っ品行方正な生徒会長なのにーー!!」



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