偽恋人の恋愛事情



ーーーーー


「満足」

「…楓くんのアホタレェ…」


楓くんの家

いつものソファまで連行された私は

体験したことのないような甘すぎるキスの雨に死にかけた


でもこれで済んでよかった…


「雪音」

「なによ…」

「もしかして別のこと期待してた?」


なっ!!


「な、何言ってんの!?そんなわけないでしょ!」

「ほんとー?」

「かかか楓くん!」

「ごめんって」


そう言ってくすくすと笑う


「それは…またいつかね」

っ……


「ぬぁっ…だからっ違うってば!」

「あっはは!顔赤すぎ!」



楓くんはよく笑う人だ

私はよく真っ赤になる人だ



でもきっとこれは


どちらもお互いのせいだ


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