偽恋人の恋愛事情


「あいつらの言ってることちゃんちゃらおかしかったよ。俺からこの関係持ち出したのにさ、城木さんに騙されて付き合ってるんでしょ?とか言ってきて。ハナから真面目に話聞くつもりはなかったよ」

あはは
それは運が悪かったなあの2人


「泥かけたのだってハッタリだろ?」

あ、いや

「それはまじですよ」

「え?」

「私の上履きを泥まるけにしやがったので、目には目を歯には歯を、クソにはクソをってことでクソになってやりました」


嘘をつくのは嫌いなので
本当のことを言ってしまおう

引いたかな


「クソには…クソ…」



「ぶはっ!」

え?

「あっははは!さすがだよ会長!大傑作!」

ば、爆笑している…


しばらくお腹を抱えて笑っていた彼はひーひーと息を吸いながら私を見る

「会長、強いんだね」

いえ


「そう見せているんですよ」

「いや、強いよ。かっこいい」


え?



私をなんとも言えない目で見ている

見られている…



ドクン…



「…そ、れは…どうも」


…変な、音


< 37 / 296 >

この作品をシェア

pagetop