偽恋人の恋愛事情


その美しい見た目に反した、思わぬ汚い言葉が出てきて拍子抜けする


「因果応報自業自得です。クソにだってなってやります。そのくらいの意気です。それで後で一緒に怒られればいい。我慢するより絶対いいです」

さらっと
当然の如くそう言う彼女に唖然とすると同時に…


「さ、処置は終わりました。殴り返しに行きますか?」

ニヤッとその綺麗な口元を少し歪ませた


なんて、かっこいい人だろうと、驚きと同時に不思議な感覚になった


もっとこの人の話が聞きたい

もっとこの人といたい

たった一瞬、たった数分の会話だったのに

そんな感情がぶわっと湧いてきた


「まあこれは私の一意見なのであまり参考にしないでくださいね。世間的に見ればかなりマイノリティな意見だと思うので」



「で?どうしますか?このまま早退しますか?それとも、戻りますか?」



Continue

▶︎Yes or No



まるでそう聞かれているように思えた


目には目を、歯には歯を

「クソにはクソを…」


そんなこと言われてしまえば
選択肢は一つしかない


▷Yes

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