また、星の下で君に会えたなら。～彦星の生まれ変わりは織姫女子を溺愛する～

プロローグ〖7月1日朝〗

1話 織姫、不思議な夢を見る。

『はぁ，はぁ，，，』
眩しい朝の光が私の目に届いた。
やっと朝になった，，，。
今日もあまり眠れなかったな。
何なんだろう。あの夢。
ここ，２ヶ月ぐらいは見なかったのに。


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私-織川結花(おりかわゆいか)は，物心がついた頃から，不思議な夢を見る。

この世界ではなく，宇宙と地球の狭間のような，いつでも星空が見える雲の上の世界。

私は，とても綺麗で手触りがいい絹製の衣を纏っていて，
いつも私の目の前には，男の人が立っている。

顔がよくわからない。ぼやけている。

しかし、、、。

どうやら夢の中の私は，その男の人のことが好きらしい。
私自身の記憶には，存在しない人なのに。
五感が通用しない。
夢から覚めていくにつれ，その人は，消えていくのだ。

そして，私は，，，。
その事に対して，胸が締め付けられるような喪失感に襲われるのだ。
これが、いわゆる第六感だろうか。
私とあの人の間には，何があったのだろう。

でもきっと，あの男の人は私にとって居なくてはいけない存在だったのだろう。


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いつもどうりの，苦しい朝。
制服に着替え，
あまり長くない階段を下りるとお母さんが作った朝食のいい匂いがし，
私が，あの辛い夢の中から現実に帰ってきたことを，十分に感じさせてくれる。

今日は、７月1日。
私の高校初の夏はもう，始まっていた。