また、星の下で君に会えたなら。~彦星の生まれ変わりは織姫女子を溺愛する~

考えが、、、。
甘かった。これは、俺の落ち度だ。でも、この問題は何とかしなければいけない。

『ならば、、、。
ならば、一定の条件を満たしたとき。、、俺の神力を消す事は出来ますか?』

『完全に消す事は出来ないが、あの娘が反応しない程度には弱めることが出来る。我々の力を持っても、お前の神力を押さえきることが出来ないからな』
摂理の神が答えた。
『しかし、条件とはどうするのだ?』
輪廻の輪の神が問う。

『例えば、あの娘と君の距離がが10m以内、、、要するに短くなった時のみに、とかはどう?』
『そんなに、力が使えるんですか?』
生命の神の提案にいち速く俺が反応する。

当たり前だ。いくら神々でも、今までの俺のわがままを聞いてくれたから、[星空の下でのみ]とか、[彼女が風邪を引いてるときだけ]とか、かなり狭い条件だと思ってたのだ。

それなのに、距離だけの問題?
そんなのもう、いつでも、神力の事を考えずに会うことが出来るってことだ。
あり得なだろ。


『ああ。そのくらいなら、我々3神の力を合わせればギリギリ行える』
『でも、その代わり、急にあの娘の様子がおかしくなったりしたときは、神力が弱くなっているため、我々とは急ぎの対話が出来ない。それでも良いのか?』
輪廻の輪の神と摂理の神は、可能だと答える。
予想外だ。近づくことが出来るのならば、その方がいい。

『はい、それで、お願いします』
『判断が早いなー。本当に良いのか?これをやったら、これ以上、手を貸せないよ』生命の神が念のためと、わざわざ確認してくる。
『ああ。彼女に近づくとが出来るのならば、それ以上望むことはないので』
俺は、もうこの意見を曲げる気はない。
本当にその通りだからだ。

すると摂理の神が
『しかし、最初は我々の神力を調整したりしなければならないから、いくら我々3神の力でも弱まる。だから、初回はもう1つ条件を付けよう』

『分かりました』

その後、軽い打ち合わせが入り、

こうして神々と俺の対話は無事終わった。
俺は、対話により疲れた心身をベランダ付近にあるベッドに体を沈め、まぶたを閉じる。

ここで、俺の意識の線はテレビの電源を落としたようにプツンと切れた。
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