また、星の下で君に会えたなら。~彦星の生まれ変わりは織姫女子を溺愛する~
そして、休み時間。
「今日は、やっぱり来たんだねー」
「まぁね」
誰が話しかけてきたかというと、もちろん莉子である。
「また、ラノベ読んでるの?」
「うん、でも昨日のとは違うよ。これは、中華系」
そう言って、私は開いている本を閉じて表紙を莉子に見せた。
「本当にこういうの好きだね。たまには、恋愛系も読みなよ」
「だって、恋愛系って最終的にはカップルでくっつくから最後が読めるし、大体パターンが限られるじゃん」
「そうだけど、、、。」
そんなことで、言い争っていると、教室入り口から聞き覚えのある声が聞こえた。
「あー。いたいた。遅かったねー」
輪廻だった。
莉子が用事があるからと先生の方へ行ったので、私は輪廻の方へ窓際の席から少し急いで向かった。
「本当に来なかったね!」
私が言うと、
「?何が?」
と輪廻が返してきた。
「いや、転校生」
「あぁーーー。でしょ!というか嬉しそうだね」
納得したように言ってくる。
「でも、明日は来るかもね」
「あーもう!なんで、そう言うこと言うかな」
笑いながら告げると、
「だってそうなるかもしんないじゃん」と言ってくる。
「本当に明日来るかなー」
「来ないことを祈りたい?声のトーン下がってるよ?」
「もちろん。じゃないと私、毎日保健室通いのオンライン受講生になっちゃうよ」
「そこまでダメなの?」
「うん。だってあの人、胡散臭いんだよ」
そんなやり取りをして休み時間は2時限目の授業開始のチャイムによって終わりを告げた。
この後は、何事もなく1日が終わった。