また、星の下で君に会えたなら。~彦星の生まれ変わりは織姫女子を溺愛する~

────数分後─────

「はぁ──────」
「こんな争いしてても埒が明かないよね」
「何やってたんだろう、私達」

結局、清理の一言は争いの幕退きに役立った。

「、、────で、何がナイスタイミングだったんですか?」
ここで聞いて良いものかと悩んだが、ずーっと気になっていたことを清理は輪廻や莉子に聞く。

「あぁ!それねー。丁度、君の話してたんだよー」
「そうそう」
「まぁ、間違ってはないですよ、、」
3人は、同意する。
何故か結花だけ敬語だ。

そんな彼女に違和感を抱きながらも清理は、会話を進める。

「なんの話ですか?」

「今朝ねー、丘星君と結花がドアを出た時にばったり会ったって話ー!」
「そうそう!運命感じちゃうよね!」
「ッちょ!止めてよ!」

またもや莉子の恋愛バカが爆発し、それを結花が慌てて押さえる。

「確かに、あれは正直ビックリしました」
清理は、3人に向かってそんなことを言いながら何とも胡散臭い笑みを浮かべながらも、視線は結花のみに向いている。
まるで、
『昨日の話してないんだな』
とでも言うように。

もちろん、結い花はこの事に気付いた。
だから、
「私も、すごく驚きましたよ」
と清理に向かって彼と似たような笑みを顔に張り付ける。
まるで、
『えぇ。言うわけないでしょう。バカですか?』
とでも言うように。

これを、〖視線での会話〗と比喩して良いのか迷うところだが、そうだった、ということにしておこう。

キーンコーンカーンコーン───
キーンコーンカーンコーン───

聞き慣れた、ウェストミンスターの鐘の音が校内に響き渡る。
それは、屋上も例外ではなかった。

「じゃあ、またねー」
「「またねー」」
「じゃあ、教室に戻りましょうか」
「えっ?一緒に?」

昼休みの終わりのチャイムにより、屋上での昼食と談話の時間はお開きとなった。
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