また、星の下で君に会えたなら。~彦星の生まれ変わりは織姫女子を溺愛する~
「────あのさ、さっきから自分達がうるさいっていう自覚ある?あぁ、あるわけないか。あったら、こんな大声出さねぇもんなぁ?」

──ゾワァ───────
そんな俺-清理の言葉がこの場を氷漬けにした。もちろん、物理的に辺りが氷で覆われているというわけではなく、空気感がということである。

『お、おい、、?』
「どうしたんですか、、、?」

それに気がついたのだろう。
輪廻の神と輪廻はおどおどと声のトーンを下げる。さらに、それに伴いボリュームも下がる。

しかし、そんなことキレた俺にはもう、あまり関係ない。

「まず、輪廻の神。いちいち俺が連絡しないからって騒ぐな。
あぁ、敬語が必要か?必要ないよなぁ?今はお前が悪いんだからな。それに、結花と家、隣なんだから簡単に連絡取れるわけないだろ?神力が弱くなってんだから」

一通り俺に正論を論破された輪廻の神は、もう一言も喋らない。
本人は見えないが、見た目相応に子供らしく、相当落ち込んでいるんだろう。

もう、そろそろ完全下校時刻-8時半に近付いていそうだな。
そろそろ帰りたい。
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