つぽみは、いつか花開く


「つぼみを守るためだから」



私のビックリした気持ちを、
取り除くかのように、口にした桃くん。



「.........まっ、守るため?」

「昔、父さんが助けたじゃん、つぼみを」



私のことを、
桃くんパパが助けた...............?



昔のことを思い出してみると、
1つ、記憶の片隅から出て来た事がある。



「......っ、誘拐、されかけたこと?」

「うん。そ、」



私は、昔、誘拐されかけたことがあって。



私を助けたのが、警察官の桃くんパパ。



「だから.........つぼみを守るために、
父さんような警察官になる。それが僕の夢」



真っ直ぐ、私を見ながら言う桃くん。


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