つぽみは、いつか花開く
「...............つぼみ、また泣きそうな顔」
落ち着いた声のトーン。甘いももの香り。
部屋のドアのところに、桃くんの姿があった。
「............っ、ぅ、もも、くん、」
普段の私なら、
傍にいたらダメって思ってるから。
こんなことしないのに.....................
自然と桃くんに抱きついてた。
「つぼみ、」
私の名前を呼ぶと、桃くんは察したように。
子供をあやす様に、
私の背中をポンポンとしてくれた。
桃くんの体温は暖かくて、安心して。
そのまま、
しばらく、桃くんの腕の中で涙を流した。