きみと、観覧車で
【01.】〝お誘い〟は突然に
夏休みに入る1ヶ月前の6月中旬。
その〝お誘い〟は突然だった。
「空羽、夏休み入ったら、遊園地行こっか、」
なんで急に、
そんなことを言われたのか?なんて。
私は知るよしもなくって。
「なっ、南雲くん?」
ただ、驚いて名前を呼べば。
「..................っ、俺と行くの、いや?」
ほんの少し寂しそうな顔をして言われた。
だから私は..............................
「っ、行く!南雲くんと、遊園地!」
勢いのまま、素直に答えた。
「ん。ありがと、」
そう言って、
嬉しそうな顔で微笑む南雲くん。