きみと、観覧車で


でも、なんで急に、
南雲くんがここに連れて来てくれたかは謎。



しかも、
わざわざ〝予約〟してまで..................



「.........っ、南雲くん、どうしてここ?」



疑問に思って問いかけると。



「学校でも、家でも空羽とちゃんと、
話す時間、取れなさそうだったから、」



南雲くんはゆっくり話し始めた。



「空羽にはちゃんと聞いて欲しくて、」

「......っ、なぐも、くん、」



南雲くんの透き通った、
真っ直ぐな瞳を見ながら、コクリと頷く。



私に、ちゃんと、
話そうとしてくれてたんだって。



思うと嬉しくて。



でも、それと同時に寂しくなった。



それは、南雲くんの話しの内容が、
きっと〝進路〟のことだろうって。



少しだけ、
予測出来てしまったから.....................


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