きみと、観覧車で
--------------ドン!
ぼんやり考えていると、
いつの間にか〝誰か〟にぶつかってしまった。
「ゎ、ごめ......なぐ、」
〝ごめん、南雲くん〟
そう言おうとして、
私は、思わず言葉を止めた。
だって、私がぶつかった〝誰か〟は。
南雲くんじゃなくて、全く知らない人。
「.........っ、ぇ、あの、ごめんなさい!」
私はぶつかったその人に、
勢いよく頭を下げると。
そのまま、その場を立ち去った。
周りをキョロキョロ見渡しながら。
南雲くんを探してみるも、
周りは暗いから、見つかる気配はなくって。
自分がボーッとしてただけなのに、
激しく後悔してしまう.....................