おちたらきっと、
「はぁーーー、違うし、」
と、いきなり深いため息をついて、
ついでに、サラッと否定する宇髄くん。
「...............ぁ、あの、宇髄、くん?」
ビックリして名前を呼べば。
──────ギュッと、手を握られて。
握られたと同時に、
私と宇髄くんの視線がぶつかった瞬間。
「そろそろ、〝俺に堕ちれば?〟」
意味を、
〝落ちる〟と間違えんなよ?って感じで。
強調するように、
〝堕ちる〟と使った宇髄くん。
「......っ、」
宇髄くんの熱い言葉に、
ドキリと私の心臓が跳ねて。
「悩んで無駄に、
熱出す暇あったら、早く俺に堕ちてっ、」
〝好き〟って言われた時と同じ。
切羽詰まったような宇髄くんの声。
絶対に堕ちないと思ってたのに、
ほんの少しだけ、ありかも............?なんて。
思ってしまったことは、
まだ、私の心の中だけにしまっておく...............