おちたらきっと、


今までは、
気持ちが分からなくてモヤモヤしてたのに。



いつのまにか、
その気持ちを、暴いて気づいて欲しいって。



心の中で思ってる自分がいる..................



そんな願いを込めて。



「...............宇髄、くん」



彼の名前を呼べば。



宇髄くんは、私を抱きしめたままで。



「ふっ、」



と、笑う声が聞こえたあと。



首筋に、ふわりと温もりを感じて。



次の瞬間、ちくりと小さな痛みが走った。



「っ、ん、」



その瞬間、漏れてしまった小さな声。



その声は、自分の声とも思えなくって。



恥ずかしくなってしまって俯いていると。


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