【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!


「あの、カオル、待って……!」

「なんだよ? 子作りは夫婦にとって大事なことだろ?」

 そ、それはそうかもしれないけど……! 多分そうなのかもしれないけど!

「ミクと早く子作りしたいなって思ってたんだよ、俺」

「えっ、あっ……いや、だからその……」

 か、カオルがオオカミになってる……!

「俺たちも、子作りしないと。 な、ミク?」

 怪しい微笑みを浮かべ私を見ているカオルに、私は「こ、子作りはまた今度で……!」と慌てて言葉を返す。

「ま、一緒に住めばいつでも子作り出来るし、俺はいつでもウェルカムだから。な、ミク?」

 う、ウェルカム……?!
 もしかしたら……この人実は、とんでもない変態紳士なの……!?

「こ、子作りにだってタイミングってものがあるんだから……!」

「へえ?じゃあそのタイミングがいつか分かれば、ミクも子作りが出来るってことだよな?」

 ーーーっ!

 やってしまった。カオルの子作り欲をさらに煽ってしまった……!
 私はなんてことを! そんなつもりじゃなかったのに!

「こ、子作り……は、結婚してからだよっ」

 その発言にカオルは、「じゃあ早く籍入れないとな?」と怪しげに微笑む。
 か、カオルのヤツ……変態!
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