【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!


「子作りする気になったら、いつでも言えよ?子作りするから」

「こ、子作り子作りうるさいんだけど……!」

 カオルのヤツ、ド変態じゃん!
 
「俺はミクと早く子作りがしたいんだけどな?」

 に……ニヤニヤしすぎ! 気持ち悪っ!

「……やっぱり婚約破棄でお願いします」

「はっ? ダメだと言っただろ。もう俺は受け付けない」

「じゃあせめて、子作りはなしでお願いしたい」

「ダメだ。そんなのはもっと受け付けないぞ」

 カオルのヤツ……とことん私を離さない気だな。

「ミク、いい加減俺を受け入れろ。 お前のこと愛せるのは、俺しかいないんだから」

 なのに真剣な眼差しを向けてくるから、その瞳から目を逸らせない。

「ミク、今の前にいる俺をちゃんと受け入れろ。……お前の婚約者は、俺なんだから」

「……分かってる。言われなくたって」

「分かってない。俺がお前をどれだけ愛しているのか、お前は分かってない」

 そんな言葉の後、カオルは私の唇を少しだけ乱暴に奪ってくる。

「んんっ……っ、んぅっ……」

 カオルの唇が何度も啄むように重なっていく。 カオルに抱きしめられているせいか、身動きが取れない私は、カオルの服を袖をぎゅっと掴む。
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