【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!
「カオル……」
カオルが優しすぎるあまり、私はカオルに甘えてしまっている。
「ミク……かわいい」
おでこや頬にキスをすると、カオルは私の身体に優しく触れてくる。
「嫌だったら、すぐに言ってな」
「うん……」
こういう行為なんてしたことない私は、緊張して目を閉じてしまいそうになる。
カオルは私の髪を撫でながら、「ミク、目を開けて。大丈夫だから」と声を掛けてくれる。
「……ミク、怖い?」
正直に言うと、怖くないと言ったらウソになる。
「大丈夫。……続けて?」
でもカオルが優しく声をかけてくれて、 優しく触れてくれるから、怖さは少しずつ減っていく。
「……愛してるから、ミク」
「うん……あっ……っ」
誰にも触れられたことのないこの身体に、カオルが……私の夫が、今触れている。
「かわいい、ミク」
「やだ……恥ずかしい……」
カオルから、顔を背けたくなるけど、カオルがそれを許してくれない。
「恥ずかしくない。ミクはかわいいよ、どんな時も」
甘い言葉を吐かれると、私はより緊張してしまう。
とにかく恥ずかしさだけが残っていって、カオルとの行為に集中出来なくなりそうだった。