【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!


 誰かとこうして身体を重ねることって、悪くないなって思った。 それは心だけじゃなくて、身体も繋がったからこそ思うことだった。
 カオルという夫がいて、夫婦二人での生活だから、尚更心が繋がり合うことはいいことな気がしていた。

「ミク、身体辛くないか?」

「うん、今の所大丈夫だよ」

「そっか。良かった」

 カオルはいつも、私に優しく接してくれる。

「今日もミクもかわいいな」

 と言うカオルに、私は「それ毎日言ってない?」と問いかける。

「だってかわいいことは事実だからな。俺のかわいいかわいい、奥様だし?」

「……っ」

 なんか……めっちゃ恥ずかしい。そんなにかわいいとか言われると、さすがに照れる。
 照れない訳がないというか……。単にかわいいと言われ慣れてないだけなのかもしれないけど。

「ミク?」

「は、恥ずか……しいってば!」

 カオルがいつも褒めてくれるのは嬉しいの。でもね、本当に恥ずかしいの。

「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに」

「恥ずかしいに決まってるから! だって……そんなに褒めてくれるの、カオルだけだし……?」

 今の私、絶対に顔が赤い……!

「やっぱりミクは最高の女だな」
< 46 / 60 >

この作品をシェア

pagetop