【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!
「これからも毎日、ミクの大好きだから、知っておいて。俺の気持ち」
「言われなくても、もう分かってるよ」
「ミクはゆっくりでいいから。 ゆっくりゆっくり、俺のこと好きになってくれればいいから。焦らなくていいよ」
なんでそんなに、カオルは優しいんだろう。
「……ゆっくりって、どのくらい?」
「ゆっくりはゆっくりだよ」
「ゆっくり……。うん」
私は前よりも、カオルのことを知ってる。カオルとキスもしたし、身体だって……。
でもそれは、カオルを好きという何かに繋がっている気もする。 もう少し、もう少しゆっくりカオルのことを知っていこう。
私にはもう、カオルしかいないのだから。夫婦二人支え合って生きていくのだから。 この先の人生は、もう二人のものだから。
私の隣にはいつもカオルがいる。カオルと笑いあったりしていて、一緒にご飯を食べて、一緒に寝る。
楽しい話をしたりして、明るく楽しく生きていくことが出来る。
私のすべては……もうカオルなんだ。だから私は、カオルと結婚したんだ。
「カオル……ありがとう。ごめんね」
「謝る必要なんてないよ、ミク。これは俺が望んだことだから、ミクは謝る必要なんてないんだ」
感謝してる、カオルに。