【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!


「ねえ、カオル……?」

 ベッドに潜り込む私は、カオルの名前を呼ぶ。

「ん?どうした?」

「カオル……大好き」

「どうした?突然」

 カオルが不思議そうな表情をしているけど、私は「私ね……カオルと出会って、本当に良かったと思ってる」と伝える。 

「俺もだよ。 ミクと出会って、良かったと思ってる」

 そんな優しいカオルの言葉に、私は「うん……」とカオルの胸に顔を沈める。
 そんな私を抱きしめるカオルは、私に「さ、もう寝よう」とおでこにキスをする。

「うん、お休み」

 私たちは、お互いの体温に包まれて眠りにつく。この体温が二人にとって、一番の幸せな時間になっている。


✱ ✱ ✱


 姉夫婦の子供が一歳を迎えた頃、私のお腹にも、新しい命が宿っていることが分かった。
 今、妊娠三ヶ月目であるということだった。 カオルは、赤ちゃんが出来たことをとても喜んでくれた。
 カオルはずっと 、私たちにも赤ちゃんが出来ることを心待ちにしていたこともあり、とても嬉しかったんだと思う。

 私も赤ちゃんが出来たことが嬉しくて、お腹の子がこれから大きくなることを楽しみにしている。
 産まれてくるにはまだまだ時間がかかるけれど、その日まで二人で一緒に、お腹の子の成長を見守りたいなと思っている。

「ミク、これからも二人で頑張ろうな」

「うん」

 カオル、これからも私のことよろしくね。後、産まれてくる赤ちゃんのこともね。


【THE END】
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