夜が明ける頃、二人は永遠の愛を誓いあった
「叶氷さん、私…私…」
同じ言葉ばかり繰り返す。
くらくらとする頭では正常な判断ができそうになかった。
そんな彼女をうっとりと見つめる叶氷の表情は、まるで何かに絆されているよう。
その何かが衣緒であることは言うまでもないだろう。
「衣緒、大丈夫。無理に話そうとしないで。」
ゆっくりと彼女の頬をなぞる。
「無理、してないよ。私も聞きたいの。」
言葉とは裏腹に、無理やりにも見える様子で衣緒は笑った。
「そうか…。」
叶氷はそう言い、少しの間、思案する様子を見せたあと、何かを思いついたように口を開いた。