仮面を外すとき、


「.....................っ、芽瑠?」



私を見下ろしながら、優しく名前を呼ぶ、
悠くんの顔はほんのり赤い気がする。



「...............っ、まだ一緒にいたいっ、」



悠くんが帰る頃、
〝もっと一緒にいたい〟って思って。



必ず、寂しくなってしまうのはいつも私の方。



気持ちを伝えるかのように、
ジッと悠くんを見上げると...............



──────パチンッ



と、指でおでこを軽く弾かれる。



「......ちょっ、悠くんっ‼︎」



私が悠くんの名前を呼ぶと。



「............っ、だーめ。
これ以上一緒にいたら、俺がヤバいから」



そんなことを言って、
悠くんはソファに座ってから。



私をぎゅっと、腕の中に閉じ込めた。


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