あなたの世界にいた私
「じゃあ、そろそろ行かないと」
「うん、頑張ってね」
「ありがとう。
…またね」
そう言うと、雪斗くんは、
名残惜しげに病室を後にした。
ツアーが終わる頃には、
もしかしたら雪が降ってるかな?
その時まで私は、
生きていられるのだろうか。
先のことなんて、誰にもわからない。
でも、私は、待ってると約束した。
だから、絶対に生きる。
生きて、
いつかは雪斗くんのライブに行く。
そう決意して、
私はまた深い眠りに落ちた。