あなたの世界にいた私
「大丈夫?
疲れたでしょ?」
先生が、
私に繋がっている点滴に目を向けながら、
聞いてきた。
「…少しだけ。でも、大丈夫」
久しぶりにたくさん話して、
本当は結構疲れていた。
でも、雪斗くんの話をしていると、
なぜかずっと楽しく話せていた。
「先生」
私が呼ぶと、
優しく微笑んだ先生が「何?」と言った。
「…12月15日にね…ここで雪斗くんの
…ライブ見てもいい?」
すると、先生は少し困った顔をした。
本当は私の体力的に許可するのが、
難しいのだろう。