あなたの世界にいた私








「大丈夫?








疲れたでしょ?」







先生が、
私に繋がっている点滴に目を向けながら、
聞いてきた。












「…少しだけ。でも、大丈夫」










久しぶりにたくさん話して、
本当は結構疲れていた。








でも、雪斗くんの話をしていると、
なぜかずっと楽しく話せていた。











「先生」










私が呼ぶと、
優しく微笑んだ先生が「何?」と言った。











「…12月15日にね…ここで雪斗くんの














…ライブ見てもいい?」









すると、先生は少し困った顔をした。








本当は私の体力的に許可するのが、
難しいのだろう。




< 127 / 207 >

この作品をシェア

pagetop