あなたの世界にいた私
「…約束?」
「うん。
…ライブが終わった次の日、16日に会おう」
ちょうど、一ヶ月後。
あれだけ、私は先の約束をしなかったのに、
この時は何も気にせず、
普通の人と同じように、
「うん、会いたい」と返していた。
きっと私は、
私自身もっと生きていたいという、
意志があったから。
だから、きっと会える。
ううん、そうじゃなくて、
私は雪斗くんに会いに行く。
必ず、約束を守る。
「じゃあ、僕たちが会ったあの公園で会おう」
「うん。
…またね」
「またね」
そう言って、通話は切れた。
少しの間、涙が止まらなかった。
もう、泣くのはこれで最後にしよう。
だから、今日だけはたくさん泣こう。
たくさん泣いて、
私は明日からまた頑張ろう。
どんな結果になっても、
最後まで私らしく、
強く生きよう。