あなたの世界にいた私







重たい体をなんとか起き上がらせる。












そして、窓の外を見た。









すごく晴れていて、
窓から差し込む光がとても暖かかった。











なのに、
私の心は雨が降っていて、とても冷たい。









頬には、熱いけど冷たい、











そんな涙が伝った。

















いつからこんなにも、
私は涙を流すようになったのだろうか。













そうじゃない。









私は元々よく泣く子だった。

















よく笑う子だった。

















でも、病気がわかって、
ずっと入院しているうちに、
感情を表せなくなっていた。
















塞ぎ込んでしまっていた。















でも、あの日、
雪斗くんに出会った日から、
私の中の何かがまた変わり始めた。

















私の感情に気付いてくれたから。

















生きる理由を与えてくれたから。












だから、今は少し、












本当に少しだけど、
















生きたいと思っていた。

















生きて、
雪斗くんの未来の姿を
見てみたいと思ってしまった。
















「…助けて……」
















そんな言葉は、
誰の耳にも入らず、
私の涙とともに流れ、消えていった。




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