あなたの世界にいた私
「……のちゃん……きのちゃん…雪乃ちゃん!」
名前がはっきり言われたことに気づき、
そっと目を開けると、優真先生がいた。
すごく焦っているように見えた。
見えただけだったらよかったんだけど、
本当に焦ってたみたい。
「起きれる?」
先生はそう言って、私の身体を起こした。
「……先生…?どうしたの?」
正直、まだ熱があるのか身体を起こすのはすごくしんどかった。
「…お母さんが救急搬送された」
「え…?」