あなたの世界にいた私







「…もう終わりにしよ」




「え…」












「……もう、ここには来ないで。















…公園にも行かない」








これでいいんだよね。






「…どうして…?僕は嫌だよ」








「ダメだよ、雪斗くん」






そう言って、
握っていた手をそっと離した。












「………帰って」









私なりのケジメだ。








だから、私なりに
冷たく突き放す言葉を彼に投げつけた。












でも、首を横に振るだけで
帰ろうとしなかった。











「もう………これ以上…





















…私に関わらないで…」









そう言って彼を睨みつけた。









こんなことしたくなかった。









涙を流す彼に笑顔を向けて、
”大丈夫だよ”って、
言えるものなら言いたかった。



< 59 / 207 >

この作品をシェア

pagetop