あなたの世界にいた私







「…嫌だよ…













…僕は」













「うっ、!」


「雪乃!?」





突然の胸の痛みに、
思わず雪斗くんの手を振り叩いてしまった。







一瞬驚いた表情をした後、
何もなかったように、
すぐにナースコールを押してくれた。








「……帰っ…て……」








心臓を誰かに掴まれているみたいで、
握り潰されそうな痛みだった。









それでも、声を振り絞った。


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