ヤンデレ執事からの甘く重すぎる愛
さっきの顔とは対称ににっこりと笑ってる。
ひとまず、変な誤解が解けてよかった……
「周、もう行こうよ」
時計を見ると、もうだいぶ時間が経っていた。
「そうですね。では行きましょう」
私の提案に頷いて、お母様とお父様に挨拶をした後、歩いて一緒に学校へと向かった。
その間にも感じる視線。
その全ては周に向けられるものだった。
「あの人、めちゃくちゃかっこいい!」
「ほんとだ!超かっこいい!」
そんな声もまるで耳に入ってないように歩く周。
でも、私は嫌だった。
本当に心の狭い彼女だと思う。
「ねぇ、周」
「どうかしました?莉恋」
「ああいう声、気にならないの?」
そう聞いた時、何故か周は嬉しそうに笑っていた。
その笑顔に嫌な想像が浮かんでくるけど……
「莉恋、嫉妬してくれるんですね。嬉しいです」