命令教室
「あ……うそ……」


ついさっきまでそこにいた香は今はもうどこにもいない。
心臓がドクンッと大きく撥ねて嫌な汗が吹き出してくる。


「香、そんな……」


ふらふらと後ずさりをしてその場に尻もちをついてしまった。
コンクリートに体を打っても痛みはほとんど感じなかった。
香が……死んだ。


「いやあああああああ!!」


私は自分でも気が付かない内に絶叫していたのだった。
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