命令教室
部屋の中に誰もいない状態で御札を貼ることができるとは思えなくて、首をかしげる。
「1枚のお札を貼るだけなら、腕を伸ばせば届くんだ」
そう言って修はもう1度ドアの隙間に自分の腕を突っ込んで見せた。
腕は関節部分までするっと部屋に入る。
これだけ腕を差し込むことができれば、ドアに御札を貼ってからカギを閉めることは容易いことだ。
「御札の裏はシールみたいになってるから、半分をドアに貼り付けて、締めるときにもう半分が壁にくっつくようにすればいい」
説明しながら修はドアの隙間に指だけ突っ込んで、再現して見ている。
これが指でなくてもっと細いものなら、隙間から御札を壁に押し付けることも可能だ。
たとえばものさしとか。
そう考えて私はゆるく息を吐き出した。
ここは勉強合宿で使われている施設だから、それくらいの道具なら沢山ある。
「つまり、中には誰もいない状態で御札が貼られたってこと?」
「おそらくはね」
修は小さく息を吐き出してドアを開いた。
無理やりにでもドアに御札を貼りたかった。
そうしないといけない理由があったということだ。
「1枚のお札を貼るだけなら、腕を伸ばせば届くんだ」
そう言って修はもう1度ドアの隙間に自分の腕を突っ込んで見せた。
腕は関節部分までするっと部屋に入る。
これだけ腕を差し込むことができれば、ドアに御札を貼ってからカギを閉めることは容易いことだ。
「御札の裏はシールみたいになってるから、半分をドアに貼り付けて、締めるときにもう半分が壁にくっつくようにすればいい」
説明しながら修はドアの隙間に指だけ突っ込んで、再現して見ている。
これが指でなくてもっと細いものなら、隙間から御札を壁に押し付けることも可能だ。
たとえばものさしとか。
そう考えて私はゆるく息を吐き出した。
ここは勉強合宿で使われている施設だから、それくらいの道具なら沢山ある。
「つまり、中には誰もいない状態で御札が貼られたってこと?」
「おそらくはね」
修は小さく息を吐き出してドアを開いた。
無理やりにでもドアに御札を貼りたかった。
そうしないといけない理由があったということだ。