命令教室
☆☆☆
午後の勉強もどうにか終わって、窓から夕日が差込始めた頃。
教卓の前に立った先生が「今日は1日よく頑張ったな」と、生徒たちを見回した。
ちゃんと勉強していた者。
ほとんどサボっていた者と様々だけれど、みんなの顔にも開放感が浮かんでいる。
この合宿が終わるころにはみんな少しでも勉強が得意になってればいいけれど。
「それじゃこれから休憩して、夕飯の準備を……」
そこまで言って途端に言葉を切る。
先生の視線はホワイトボードへと向いていて、眉間にシワが寄った。
どうしたのだろうと私もホワイトボードへ視線を向けると、そこには『誕生日を祝う日。失敗』と書かれていたのだ。
「なんだこれは」
先生が怪訝そうな表情でホワイトボードへ近づいていく。
「誰だ、ラクガキしたのは?」
先生の質問に答える生徒はいない。
みんな目を身交わせて左右に首を振っている。
でも、勉強の間に休憩時間もあったから、その間に誰かが書いたのだということだけはわかっていた。
午後の勉強もどうにか終わって、窓から夕日が差込始めた頃。
教卓の前に立った先生が「今日は1日よく頑張ったな」と、生徒たちを見回した。
ちゃんと勉強していた者。
ほとんどサボっていた者と様々だけれど、みんなの顔にも開放感が浮かんでいる。
この合宿が終わるころにはみんな少しでも勉強が得意になってればいいけれど。
「それじゃこれから休憩して、夕飯の準備を……」
そこまで言って途端に言葉を切る。
先生の視線はホワイトボードへと向いていて、眉間にシワが寄った。
どうしたのだろうと私もホワイトボードへ視線を向けると、そこには『誕生日を祝う日。失敗』と書かれていたのだ。
「なんだこれは」
先生が怪訝そうな表情でホワイトボードへ近づいていく。
「誰だ、ラクガキしたのは?」
先生の質問に答える生徒はいない。
みんな目を身交わせて左右に首を振っている。
でも、勉強の間に休憩時間もあったから、その間に誰かが書いたのだということだけはわかっていた。