命令教室
☆☆☆
施設の倉庫は1階のシャワー室の横にある。
そこへ行くためには教室の前を通過しないといけない。
犯人と間違われないか少しの不安はあったけれど、助かる可能性を捨てるわけにはいかない。
私と修は早足で階段を駆け下りていく。
その足音に気がついたのか、廊下では仁王立ちをしている充が待ち構えていた。
全く眠っていないのか目は充血し、握りしめたバッドは細かく震えている。
「来たかよ犯人」
充血した目で睨みつけられるといつも以上の迫力を感じる。
だけど立ち止まっている暇はない。
「俺たちは犯人じゃない。それよりも、さっきヘリがいたんだ」
「ヘリだと?」
充にはあの音が聞こえなかったんだろうか?
寝不足と緊張で聞き逃してしまったのかもしれない。
「そうだよ。だから屋上からSOSを送りたいの。私達、ここから出ることができるかもしれないんだから!」
希望に胸が膨らんで、自然と声が大きくなっていく。
この機会を逃せば次はいつチャンスが訪れるかわからない。
施設の倉庫は1階のシャワー室の横にある。
そこへ行くためには教室の前を通過しないといけない。
犯人と間違われないか少しの不安はあったけれど、助かる可能性を捨てるわけにはいかない。
私と修は早足で階段を駆け下りていく。
その足音に気がついたのか、廊下では仁王立ちをしている充が待ち構えていた。
全く眠っていないのか目は充血し、握りしめたバッドは細かく震えている。
「来たかよ犯人」
充血した目で睨みつけられるといつも以上の迫力を感じる。
だけど立ち止まっている暇はない。
「俺たちは犯人じゃない。それよりも、さっきヘリがいたんだ」
「ヘリだと?」
充にはあの音が聞こえなかったんだろうか?
寝不足と緊張で聞き逃してしまったのかもしれない。
「そうだよ。だから屋上からSOSを送りたいの。私達、ここから出ることができるかもしれないんだから!」
希望に胸が膨らんで、自然と声が大きくなっていく。
この機会を逃せば次はいつチャンスが訪れるかわからない。