命令教室
☆☆☆
倉庫のカギと屋上へ出るためのカギは事務室から拝借をした。
ラインカーを抱えるようにして持って階段を駆け上がっていたとき、ちょうど部屋から出てきた香と鉢合わせをシた。
充の様子が気になって見に行こうとしていたらしいけれど、ヘリが飛んでいたことを説明すると、一緒に屋上へ向かうことになった。
「本当にヘリがいたの?」
屋上から空を見上げてもそれらしいものは見当たらない。
だけどヘリが飛んでいった形跡が雲の切れ間によって残されていた。
「いたよ。だから急がなきゃ」
これから何機飛んでくるのかわからないけれど、急いでSOSの白線を引いていく。
「そうだ。ノロシを上げてみようか」
充が思いついたように手をうつ。
「ノロシ?」
「そう。煙を炊いて気がついてもらうんだ。火事だと思われれば消防に連絡してもらえるし。ちょっと待ってて!」
倉庫のカギと屋上へ出るためのカギは事務室から拝借をした。
ラインカーを抱えるようにして持って階段を駆け上がっていたとき、ちょうど部屋から出てきた香と鉢合わせをシた。
充の様子が気になって見に行こうとしていたらしいけれど、ヘリが飛んでいたことを説明すると、一緒に屋上へ向かうことになった。
「本当にヘリがいたの?」
屋上から空を見上げてもそれらしいものは見当たらない。
だけどヘリが飛んでいった形跡が雲の切れ間によって残されていた。
「いたよ。だから急がなきゃ」
これから何機飛んでくるのかわからないけれど、急いでSOSの白線を引いていく。
「そうだ。ノロシを上げてみようか」
充が思いついたように手をうつ。
「ノロシ?」
「そう。煙を炊いて気がついてもらうんだ。火事だと思われれば消防に連絡してもらえるし。ちょっと待ってて!」