夜空へ虹の架け橋を

 結弦と怜が電動草刈り機で草を刈り取り、わたしと美輝は刈り終えた草を一ヵ所に集めていく。

 夏の日差しを浴びながら作業を続けて一時間が経った頃、ついに草刈りに終わりが見えた。


「やっと終わったあ! あっちい!」


 ゴーグルを上げた怜の顔は真っ赤だ。

 こんなカンカン照りの日に外で作業していたのだから無理もない。


「みんなありがとう。じゃあ片付けて出かけようか。俺はじいさんに終わったって言ってくるよ」


 結弦は手際よく片付けを済ませると、お祖父さんのもとへと向かった。

 それを見送ったわたし達も部屋へ戻ってシャワーでさっと汗を流して、普段着に着替えた。


 ――駄菓子屋か、どんなお店だろう?


 かわいいおばあちゃんが座布団に座って店番をしている。

 そんなイメージと共に、わたしは期待に胸を膨らませていた。

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