夜空へ虹の架け橋を

 幼い頃から水泳を続けていた結弦は、将来は泳ぐ楽しさを子どもたちに伝えたいという夢を持っていた。

 三歳の頃からピアノを続けていたわたしは音大への進学を考えていたし、陸上部の美輝は、将来スポーツ医療に関する職に就きたいと話してくれたことがあった。

 結弦と同じ水泳部で活躍していた怜も、インターハイ出場が決まり校内を沸かせ、大学も推薦で行くのではないかと囁かれていた。

 高校生なりのぼんやりとした夢だったけれど、みんなそれを叶えるために夢中になって日々を駆けていた。

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