なぁ、キスさせろよ?


目を逸らさないままコクリと頷いて。



「..............................っ、」

「...........................」



流れるのは、再びの沈黙。



かと思えば........................



ゆっくりと、私の方に近づいてくる風太。



「っ、...............嫌なら、拒んで」



そう言われた瞬間。



優しくぎゅっと、
風太の腕の中に閉じ込められた。



抱きしめられた瞬間、嫌じゃなくって。



むしろ、〝離れると、寂しい〟と思うほう。



今日の私は、たぶん、なんか変だ。



いつもの私じゃないっ、そんな感覚。


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