なぁ、キスさせろよ?
なんだか、
それが、少しだけ気に食わないっ。
風太が話しかけて来ないから、
私から話しかける理由すら見つからなくって。
ここ最近、
話しているのは水奏ちゃんだけ。
もちろん、
水奏ちゃんと話してるののは楽しいけど。
だけど、心のどこかでモヤモヤしてる。
心の奥底にある、
風太に感じたことのない不思議な気持ち。
「なーんか、顔暗いよ?」
「えっ、」
水奏ちゃんのそんな言葉で、
顔を上げるといつの間にか時刻は放課後。
やっ、やばいっ‼︎
授業全く聞いてなかったっ!!
「あっ、林道くーん!
柑奈に勉強教えてあげてーーっ!」
私の焦った顔を見るなり、
そう大声で叫んだ水奏ちゃん。
その結果、
久しぶりに、風太と2人になるなんて。
1ミリも思ってなかったんだ.....................