王子様との奇跡な恋をⅢ
スピーチが終わると唯人が会場から出る。
唯一「待って!」
唯人「…………。」
急いで追いかけるが止まってくれない。
唯一「唯人さん!待って!」
「きゃっ!」
慣れないヒールで走ったからか転んでしまった。
唯一「待って……唯人さん……。」
転んで痛いし、唯人さんは止まってくれないで涙が溢れてくる。
唯人「唯一。」
目の前に手が差し伸べられた。
顔を上げると……。
唯一「唯人さん……。」
唯人「ごめん。俺のせいで怪我させたね。立てる?」
唯一「…………。」
唯人「もしかして足捻った?ごめん。」
唯一「…………。」
唯人「もしかして、話せないほど痛い?どうしよう。ちょっと待ってね、人呼んでくるから。」
唯一「嫌だ……。」
唯人「え?」
唯一「怪我なんてどうでもいい!それよりもなんで居るの?」
唯人「…………。」
唯一「あなたは、誰?」
唯人「·····ごめん。唯一に言ってないことがある。」
唯一「何を言ってないの?」
唯人「俺は……」
聡「ここで言うことじゃないの。」