これだけは、覚悟して
【08.】甘い熱はきみから
結局、あれから、
ちーくんの熱が下がらないまま日曜日になった。
今日は、雨の翌日で、
曇ってるけど、じめじめのした暑さ。
環境的にも、相当しんどいのか、
目も開けていないちーくん。
そんな、ちーくんの事が心配で、
ちーくんママに電話してみたら............
『小雨ちゃんがいたら治るわよ♪』
と、意味の分からない言葉だけ、
言われて、電話が切れてしまって。
結局、なんの解決にもならないままだけど。
それよりもなりよりも、
やっぱり、ちーくんの事が心配で。
[入室禁止令]なんて無視で、
思いっきり、ちーくんの部屋にいる私。
心配で、ちーくんをジッと見つめていると。
「.....................ん、こ、さめ?」
目を開けてなかったちーくんの目が、
ほんの少しだけ空いて名前を呼ばれた。