戸松先輩の、お気に入り
もやもや、
ヤキモチでいっぱいになっちゃう私。
「まっ、めぐに対するかわいーは違うけど」
風と柑橘系の香りと共に、
サラッと聞こえてきた、先輩の声。
「へっ?」
「めぐのかわいーは、彼女にしたいの方」
私の驚いた顔と声に重なって、
先輩の真剣な顔と声が重なる。
「..................っ、せんぱいの、彼女っ、」
ボソッと呟くなり、
顔が真っ赤になって、一気に上がる体温。
そんな私を見てか、先輩は。
「.........めぐ、ぎゅーってする?」
まるで、
私に選択肢を与えるように言う先輩。
凄くドキドキするけど。
でも..............................っ。