戸松先輩の、お気に入り
不意打ちに耳元で喋るなんてっ。
「っ、.........先輩が、わるいんですっ!」
先輩は、ほんとズルい。
私の顔は、たぶん確実に真っ赤。
普段、やる気のなさそうな感じなのに。
いざと言う時は、
ちゃんと言葉にするんだもん。
これぞ、ギャップ萌えって感じ。
色々考えながら、
先輩をボーッと見つめてると。
「.........めぐ、その顔かわいーね」
またまた不意打ちに爆弾を落とされたっ。
やっ、やばいです、ドキドキが止まらないっ。
「.........じょ、冗談言ってないで帰りますよ!」
私はそう言って、
先輩よりも先に立ち上がって下駄箱へ向かう。