上司の甘い復讐



頭を下げ続ける翔太さんに、動揺した専務が言う。


「分かっているよね?

管理不足じゃ済まされないんだよ」


「はい……」


「もし、機密情報や顧客データが流出したら……」


「……申し訳ございません」


一層深く頭を下げる翔太さん。

翔太さんは私の罪を被ってくれていることがすぐに分かる。

翔太さんは何も悪くない。

管理不足だったのは、私だ。



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