上司の甘い復讐




山村君を彼の家に放り投げると、気を利かせた早乙女さんが、


「じゃあね、私も帰るわ」


と消えてしまう。

太陽みたいな早乙女さんがいなくなって、私たちの間に静寂が舞い降りた。

急に気まずい空気が押し寄せるが……




「……臭っ」



思わず顔をしかめてしまう。

翔太さんが不機嫌そうに私を見る。

だけど山村君の吐瀉物の付いた翔太さんは、近寄ることすら出来ないほどの悪臭を放っていたのだ。


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